■ 社会保険・労働保険に加入必要な事業所

   健康保険および厚生年金保険は、原則として事業所を単位として加入することになっています。そして加入を強制的に義務づけられている事業所と、加入するかどうかは任意の扱いですが、加入する場合は従業員の2分の1以上の同意を得て加入できる事業所に分かれています。この区別は、事業所の設立形態(法人か、個人か)や業態、従業員の数によって下表のようになっています。
業態 適用になる業態> 非適用とされる業態
工場(製造・加工など)、鉱業、エネルギー業、運送業、貨物荷役業、商店、金融保険業、保管賃貸業、媒介周旋業、集金・案内広告業、焼却・清掃・屠殺業、土木建築業、教育・研究・調査業、医療、通信報道事業、社会福祉・更生保護事業 農業、牧畜業、水産養殖業、漁業、サービス業(ホテル、旅館、理容、娯楽、スポーツ、保養施設などのレジャー産業)、法務(弁護士、会計士など)、宗教(神社、寺院、教会など
区分 法人 個人 法人 個人
5人以上
1~4人

○ → 強制適用事業所 △ → 任意適用事業所

   健康保険、厚生年金保険に加入する場合は、事業所の所在地を管轄する社会保険事務所に所定の書類を提出します。
■労働保険に加入しなければならない事業所 (雇用保険・労災保険)
   雇用保険および労災保険の場合は、事業主の意思の如何にかかわりなく、労働者を1人でも雇用している事業所は、業種規模の如何を問わずすべて適用事業となります。
ただし、労災保険は農林水産業のうち常時5人未満を雇用する個人経営の事業については、当分の間任意加入となっています。
雇用保険および労災保険に加入する場合は、事業所の所在地を管轄する労働基準監督所にまず保険関係成立届と概算保険料申告書を提出し、公共職業安定所(ハローワーク)や税務署への申告も必要です。適用事業所設置届と被保険者資格取得届を事業開始日から10日以内に提出します。
■社会保険・労働保険の除外となる人
   事業所として社会保険や労働保険に加入しても、事業主や従業員の中には、その立場や就労の実態からして被保険者にならない人がでてきます。それぞれの保険について、被保険者とならない人は次のとおりです。

●社会保険(健康保険・厚生年金保険)

1 1ヶ月以内の日雇い者
2 2ヶ月以内の期間雇用者 ただし1.2.の場合、所定の期間を満了してなお雇用されたときは、超えた日から被保険者となります。
3 4ヶ月以内の季節的業務に雇用される者
4 6ヶ月以内の臨時的事業に雇用される者
ただし、3.4.の場合、所定の期間を満了してなお雇用されても、被保険者とはなりません。
5 所在地が一定しない事業に雇用される者
6 70歳以上の者(厚生年金保険のみ)
パートタイマー、アルバイトの取り扱い
1日または1週間の勤務時間や1か月の勤務日数が、その事業所の正規の従業員のおおむね4分の3未満の場合は、被保険者となりません。

●雇用保険

1 法人の代表者、取締役、監査役など委任関係にある者取締役で同時に従業員としての身分を併せ有する場合(兼務役員)、 役員報酬より賃金部分が多く就労の実態などから労働者的性格が強い場合は、従業員部分についてのみ被保険者となります。
2 65歳以上で新規に雇用された者
3 4か月以内の季節的事業に雇用される者
4 短時間労働者
1週間の所定労働時間が通常の従業員の4分の3未満(30時間未満)であり、かつ20時間以上
反復継続して就労する者
公務員(身分が保証され、退職金が高いと言うのが主な理由です。おかしくありませんか?)

●労災保険

法人の代表者、取締役、監査役など委任関係にある者 なお、上記の者のうち一定規模以下の事業所の代表者、取締役等は、労働保険事務組合に事務処理を委託することにより、特別加入することができます。

■従業員が加入しなければならない時期 (社会保険・労働保険)
社会保険、労働保険への加入は、原則として採用日です。何か月間かの試用期間を設けている事業所の場合、試用期間が終了し正社員となった日から加入とするケースがよく見受けられます。誤りなので注意してください。


屋久島、屋久杉ランドの川

岡村正人
所長 岡村 正人  
昭和54年中央大学法学部
一部法律学科卒
東京都社会保険労務士会所属
東京都行政書士会所属
国際行政書士協会会員
八王子商工会議所会員

岡村AMEBAブログ
中日新聞掲載
中日新聞掲載